『農産物検査(お米)に関するアンケート調査』(H27年・農林水産省)についての市民グループ調べ

この調査は、農林水産省が実施した『農産物検査(お米)に関するアンケート調査』(H27)の結果が公表されていないことから、市民グループが独自に都道府県に問い合わせ、回答をまとめたものです。

「問5着色粒の混入限度」にご注目下さい。                  (確認22府県・2017/6現在)

都道府県向けアンケート及び回答 設問の詳細はPDFをご参照下さい。

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2 見直しが必要と思う項目

  • 整粒値[緩和・強化]        —
  • 形質(粒ぞろい)[緩和・強化]  (緩和)A
  • 形質(心白・腹白)[緩和・強化] (緩和)三重
  • 水分上限値[緩和・強化]     (緩和)青森、岐阜
  • 胴割粒[緩和・強化]       (強化)A
  • 死米[緩和・強化]         
  • 着色粒[緩和・強化]       (緩和)青森、岩手、秋田、A県、福井、兵庫、三重、香川、山口、長崎
  • 異物・異種穀粒[緩和・強化]   (強化)A
  • 等級[簡素化・細分化]      (簡素化)神奈川
  • 現行のままでよい          B県、栃木、東京、滋賀、大阪、岡山、鳥取、福岡、高知

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3 検査は有益か

  • 有益である             秋田、B県、A県、福井、岐阜、東京、山口、滋賀、香川、高知、福岡
  • 有益ではない            神奈川
  • どちらとも言えない         栃木、奈良、愛知、岡山、鳥取、三重、長崎、兵庫

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4 測定機器を導入すべきか

  • 進める必要がある          青森、A県、神奈川、岡山、岐阜、滋賀、大阪、兵庫、香川、高知、福岡、三重、長崎
  • 必要はない             秋田、愛知
  • 現状のままでよい          B県、福井、栃木、東京、鳥取、山口

その他意見

  • 産物検査員の目視による検査は、検査員の経験等により個人差が生じるおそれがあるなど客観的な評価を確保できるのか疑問。(青森)
  • 穀粒判別機等の測定機器で数値化することにより客観的な外観品質を担保すべき。ただし、測定機器の精度確保が課題。(青森)

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5 着色粒の混入限度

  • 緩和するべき            青森、岩手、秋田、A県、神奈川、福井、岐阜、三重、兵庫、岡山、香川、長崎
  • 現状のままでよい          B県、大阪、山口、高知、滋賀、栃木
  • わからない(どちらでもより)    愛知、奈良、鳥取、福岡
  • 厳しくするべき           —

その他意見

  • 着色粒(カメムシ)については、色彩選別機により除去されて販売されているため、農薬の散布回数低減の観点からも緩和すべき。着色粒の混入が色彩選別後の歩留まりに大きく影響しない程度の混入限度に見直して欲しい(異物より厳しいのは問題)。(青森)
  • 流通段階では問題となっていない一方で、生産段階では防除コストが負担となっている。(香川)
  • 東北地方で被害を引き起こしているのはカスミカメムシ類であるが、減収を引き起こすものではない。着色粒の規定をクリアするためだけに農薬が使用されている。(岩手)
  • 流通業者の負担増(歩留の明確な低下等)とならない範囲で緩和するべき。(長崎)

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6 検査に望むこと

  • 検査手法の合理化・簡素化     青森、A県、栃木、神奈川、大阪、長崎
  • 検査規格の強化          --
  • 検査規格の緩和          青森、秋田、A県、福井、香川、長崎
  • 新たな評価方法の活用       岐阜、高知、長崎
  • DNA鑑定の導入          B県、栃木
  • 全面的な廃止           --
  • 現状のままでよい         東京、滋賀、岡山、鳥取、山口、福岡

その他意見

  • 検査のために現場の負担が大きくならないよう工夫してほしい。(青森)
  • 簡易な検査機器の早期開発と導入への支援。(青森)
  • 商品価値を反映するような項目(タンパク等)も導入するべき。(長崎)
  • 測定機器の能力が向上していく中で、全国同一の評価ができる体制ができないか。(長崎)

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調べ=反農薬東京グループ+生き物共生農業を進める会